2015年10月14日水曜日

線形代数II演習(第2回)

[場所1E103(水曜日4限)]

HPに行く.

今日は、線形写像の核、像を求める問題。
ベクトルが一次独立もしくは基底であることを示す問題を
やりました.

線形写像の核と像

線形写像 $f:{\mathbb C}^n\to {\mathbb C}^m$ は、ある行列 $A$ を用いて、$L_A$
と書くことができます.
ですので、線形写像の核 Ker$(L_A)$ は、
$$\{{\bf v}\in{\mathbb C}^n|A{\bf v}={\bf 0}\}$$
のように連立一次方程式を解くことに帰着します.

また連立一次方程式 $A{\bf x}={\bf 0}$ を解くということは、あるベクトル
${\bf v}_1,\cdots,{\bf v}_k$ を用いて、
Ker($L_A)=\{c_1{\bf v}_1+c_2{\bf v}_2+\cdots+c_k{\bf v}_k|c_i\in {\mathbb C}\}$
となる表示を与えなさいということです.この右辺のことを、
$$\langle {\bf v}_1,{\bf v}_2,\cdots,{\bf v}_k\rangle$$
と書いて、${\bf v}_1,{\bf v}_2,\cdots,{\bf v}_k$ で張る部分空間(ベクトル空間)といいます.


また、像 $\text{Im}(L_A)=\{A{\bf x}|{\bf x}\in {\mathbb C}^n\}$ の方は、$A=({\bf a}_1\cdots{\bf a}_m)$ と縦ベクトル表示してやると、
$A{\bf x}=x_1{\bf a}_1+x_1{\bf a}_2+\cdots+x_m{\bf a}_m$ と書けます.
ここで ${\bf x}={}^t(x_1,x_2,\cdots,x_m)$ です.
Im$(A)$ を求めると、
$$\langle {\bf a}_1,{\bf a}_2,\cdots,{\bf a}_m\rangle$$
となります.

一次独立性

$\{{\bf v}_1,{\bf v}_2,\cdots,{\bf v}_n\}$ が一次独立であるとは、
$c_1{\bf v}_1+c_2{\bf v}_2+\cdots+c_n{\bf v}_n=0$ であるならば、
$c_1=\cdots =c_n=0$ であること

をいいます.
数ベクトル空間の場合、これは、$$A\begin{pmatrix}c_1\\c_2\\ \vdots\\c_n\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}0\\0\\ \vdots\\0\end{pmatrix}$$
となりますので、これも連立一次方程式を解く問題に帰着します.
よって、$L_A$ の核が0個のベクトルの一次結合で書けている、つまり $\{0\}$ であるならば、これらのベクトルは一次独立であるということになります.

基底

$\{{\bf v}_1,{\bf v}_2,\cdots,{\bf v}_n\}$ が数ベクトル空間 $V$ の基底であるとは、
$\{{\bf v}_1,{\bf v}_2,\cdots,{\bf v}_n\}$ が一次独立であり、かつ、
任意の ${\bf v}\in V$ が、
$${\bf v}=c_1{\bf v}_1+c_2{\bf v}_2+\cdots +c_n{\bf v}_n$$
のような一次結合で書けること

をいいます.

一次独立性は、$A=({\bf v}_1{\bf v}_2\cdots{\bf v}_n)$ としたときに、
 ($A$ は $m\times n$ 行列)必ず、$m\ge n$ が成り立ちます.
もしそうではないとすると、ある非自明な解 $(c_1,\cdots,c_n)\neq (0,0,\cdots,0)$
が存在して、$A{\bf x}={\bf 0}$ の解になります.

この最後の条件をやはり行列の言葉で書けば、
$$A\begin{pmatrix}c_1\\c_2\\ \vdots\\c_n\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}v_1\\v_2\\ \vdots\\v_m\end{pmatrix}={\bf v}$$

となります.ここで、上のように、 $A$ を、${\bf v}_i$ を縦ベクトルとして、並べた行列のこととします.
この連立一次方程式に解があるかどうかは、$\text{rank}(A)=\text{rank}(A;{\bf v})$
となることが必要十分です(教科書にもあります).しかし、今は、この条件が強く、
任意のベクトル ${\bf v}$ に対して成り立たないといけません.

ですので、もし、$A$ が full rank つまり、行列のサイズ $m\times n$ だったときに、
$m,n$ のうち小さい方(同じだったらそれそのもの)より小さいとすると、${\bf v}$ として $A$ の縦ベクトルで張られるベクトル空間の補空間のベクトルをとることで、

$\text{rank}(A)<\text{rank}(A;{\bf v})$ が成り立ってしまいますので、
特に、$m\le n$ が成り立つことになります.

上のことを合わせると、 $n=m$ でないといけなります.
つまり、正方行列です.さらに、A は full rank でないといけないので、$A$ 
は正則ということになります.つまり、基底であるためには、上記の $A$ が
正則行列でないといけないのです.

行列 $A$ が正則であるための必要十分条件は、$\det(A)\neq 0$ となることです.

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