[場所1E103(水曜日4限)]
HPに行く
manabaに行く
今回は、
HPに行く
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今回は、
- べき級数展開について
- ニュートン法
- 三角関数の積分
についてやりました。
最初に
ニュートン法
についてですが、
まず、配ったプリントで、肝心なところがまちがって
いましたので訂正しておきます。正しくは、
c_{n+1}=c_n-\frac{f(c_n)}{f'(c_{n})}
です。
ニュートン法とはある方程式 f(x)=0 の近似解を求める方法です。
もちろん、近似解なので、直接求める方法があれば、それを取るに越したことはありません。
ある数列で、 f(\alpha)=0 なる解 \alpha に近づくものを以下のように考えます。
まず、f(a)<0 かつ、f(b)>0 となるようなよくわかっている数値 a,b をとります。
また、a\le x\le b において、f’(x)>0 が成り立つとします。
このとき、a<x<b においてただ一つの解を持つのですが、さらに、a\le x\le b において、f’’(x)>0 も成り立つとします。このとき、関数 y=f(x) はこの範囲で、下に凸である
と分かります。
今回の宿題は、ニュートン法によってどのように、解 \alpha の近似解を
得るのか?を説明してもらうことにしました。
その際、始めるのは、x=b という解ではない値から \alpha に近づいていきます。
b=c_1 とします。方法は以下のようです。
c_1 を使って、\alpha により近い c_2 という値を次のようにして求めます。
宿題は、関数の大体のグラフを書きながら説明をするとよいと思います。
まず、x=c_1 での関数の接線 l_1 をとります。
このとき、l_1 と x 軸と交わったところを c_2 とするのです。
このとき、説明して欲しいことは、
- \alpha<c_2<c_1 であること
- c_2=c_1-\frac{f(c_1)}{f’(c_1)} であること
です。さらに、c_2 を先ほどの c_1 の役目とすることで、接線 l_2 をとりその
x 軸との交点 x=c_3 を求めます。このとき、同じように、
\alpha<c_3<c_2<c_1 となりますのでそれを説明してください。
そのとき、鍵になる言葉は、f(x) がこの範囲で下に凸であるということです。
このとき、c_1,c_2,c_3.... は \alpha に近づき、その収束先が \alpha であること
を説明してください。
べき級数展開
これまで、ランダウの記号を用いて関数をマクローリン展開してきました。
(一部テイラー展開も)
このとき、そのあまりの o(x^n) の項は、x\to 0 のとき、かなり速いスピードで 0 になります。
しかし、n\to \infty としたときもその項がゼロに向かうかどうかはよく分かりません。
つまり、十分小さい x において、その余りの項がゼロに向かうとき、
そのような、x において、
f(x)=f(0)+f’(0)x+\frac{f’’(0)}{2!}x^2+\frac{f^{(3)}(0)}{3!}x^3+\cdots
なる無限和を計算するような等式が成り立ちます。
この右辺のことをべき級数といい、このような展開式のことを
べき級数展開といいます。
この等式が成り立つのはどのような条件のときか?を考える必要があります。
実は、マクローリン展開(もしくはテイラー展開)の余りの項は、剰余項と言われ、
R_{n+1}(x)=\frac{f^{(n+1)}(c)}{(n+1)!}(x-a)^{n+1}
とかかれます。a=0 の場合がマクローリン展開です。今、
f(x)=f(a)+f’(a)x+\frac{f’’(a)}{2!}(x-a)^2+\frac{f^{(3)}(a)}{3!}(x-a)^3+\cdots +\frac{f^{n}(a)}{n!}(x-a)^{n}+R_{n+1}(x)
であり、c は a と x の間のある実数です。
条件は、a の近くの x において |R_{n+1}(x)|\to 0 であるなら、
この関数 f(x) は x=a の近くにおいてべき級数展開できることになります。
例えば、f(x)=e^x として、a=0 とします。
このとき、R_{n+1}(x)=\frac{e^c}{(n+1)!}x^{n+1} となります。
よって、N をある整数とし、x をある|x|<N となる任意の実数とし、
n を n>N なる十分大きい自然数とする。このとき、
|R_{n+1}(x)|\le \frac{e^c}{(n+1)!}|x|^{n+1}\le \frac{e^{N}N^{n+1}}{(n+1)!}<e^{N}N^{N+1}\frac{N^{n-N}}{(n+1)\cdots (N+2)(N+1)}<e^{|N|}N^N\left(\frac{N}{N+1}\right)^{n-N}\to 0
よって、N は任意の十分大きい自然数をとればよいので、
f(x)=e^x は x=0 でべき級数展開をすることができ、
e^x=1+x+\frac{x^2}{2!}+\frac{x^3}{3!}+\cdots=\sum_{k=0}^\infty \frac{x^n}{n!}
なる等式が成り立ちます。上で書いたように、この等式は、任意の実数で成り立ちます。
このとき、当然 x=0 を入れても成り立つから、
e=1+1+\frac{1}{2!}+\frac{1}{3!}+....=\sum_{k=0}^\infty \frac{1}{n!}
となります。
このように剰余項が収束するような x に対して、値を代入することで
上のような無限級数の和の等式をいくつか求めてもらいました。
三角関数の不定積分
三角関数 \sin x と \cos x の不定積分は、
\int\sin xdx=-\cos x+C,\ \ \ \int\cos xdx=\sin x+C
と計算できます。
また、\int\sin^nxdx, \int\cos^nxdx, \int \tan^nxdx の不定積分を
2\le n\le 4, -4\le n\le -1 まで計算してもらいました。
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