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2017年11月7日火曜日

トポロジー入門演習(第5回)

[場所1E202(月曜日4限)]

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今回は、連続性についての課題でしたが、4の課題を取り組んでもらいました。
課題4-2-4の共通部分と和集合が逆になっていました。

課題4-1
近傍について以下を示せ。
(1)   {\mathbb R} 上の距離位相 \mathcal{O}_d において、\mathcal{N}(x) には
いくらでも直径が小さい近傍が存在することを示せ。
(2) UX の開集合であることと\forall x\in U に対して、U\in \mathcal{N}(x)
であることは同値であることを示せ。

(1) 距離空間において部分集合 A の直径は、\text{diam}(A)=\sup\{d(x,y)|x,y\in A\} と定義されます。
この \sup は存在すれば、A は有界といい、そうでない場合は \text{diam}(A)=\infty となります。

存在を示せば良いので、全ての近傍を考える必要はありません。
例えば、 \epsilon-近傍は、B_d(x,\epsilon) です。この近傍の直径は 2\epsilon です。

また、いくらでも小さい....のような言葉を証明するには、
\forall t>0 に対して、t より小さい直径の \epsilon-近傍を作ればよいことになります。

(2) 課題3-1-2 を思い出してください。
A\in\mathcal{O} であることは、\forall x\in A に対して、ある U\in \mathcal{O} が存在して、x\in U\subset A となることと同値。

でした。この後半の条件は、Ux の近傍になっていることを意味しています。

課題4-2
次の等式を示せ。
(1) (A\cap B)^{\circ}=A^{\circ} \cap B^{\circ}
(2) \overline{A\cup B}=\overline{A}\cup \overline{B}
また、以下が成り立たない例があるか?もしあれば、それが反例であることを示し、
そうでないなら証明を与えよ。
(3) (A\cup B)^\circ=A^\circ \cup B^\circ
(4) \overline{(A\cap B)}=\overline{A} \cap \overline{B}

集合の演算と 開集合をとる操作、閉集合をとる操作がどのような関係になるか?
という問題です。

(1,2) は成り立つので証明ができます。
証明の方針は、\subset\supset を満たすことを示すことです。

A の内点とは、A の内部 A^\circ の点のことです。
つまり内点は、A に包まれる開集合全ての和集合なので、x\in A^\circ なら、
{}^\exists U\subset A なる開集合 U に対して x\in U となります。
x\in (A\cap B)^\cap なら、x\in U\subset A\cap B となる開集合が存在する
ことになります。A\cap B \subset A,B であるので、x\in A^\circ かつ x\in B^\circ
となります。
逆の \supset の方も示してください。

A の触点とは、A の閉包 \bar{A} の点のことです。
つまり触点とは、A を包む閉集合の共通集合なので、x\in \bar{A} なら、
{}^\forall V\supset A なる閉集合 V に対して、x\in V となります。
これも上と同じように示すことができます。

(3,4)ですが、これらは一般に成り立ちません。
よく考えれば反例は思いつくと思います。
(この4は共通部分、和集合が逆になっていたので訂正して下さい。)


課題4-3
B_d(x;\epsilon)=\{y|d(x,y)<\epsilon\}xでの \epsilon-近傍という。
実数上の実数値関数 f(x)x=a での連続性は、\epsilon-\delta 論法によって
以下のような関係として定義されていた。
\forall \epsilon,\exists\delta>0(\forall x\in {\mathbb R}(|x-a|<\delta)\Rightarrow |f(x)-f(a)|<\epsilon)
この命題を \epsilon-近傍と集合の記号 \subset を用いてどのように書き換えよ。


例えば、\forall x\in {\mathbb R}(|x-a|<\delta) であるような x は、x\in B_d(x;\epsilon) 
と言い換えられますね。
また、U\subset V であることの定義は、\forall x\in U\Rightarrow x\in V であること
なりますので、これを用いて、集合の言葉だけで連続性の定義を言い換えましょう。


最後は集積点・孤立点の問題です。
xA の集積点とは、x のいくらでも近くに、x 以外の A の点が
存在することをいいます。つまり、
x の任意の近傍 U で、(U-x)\cap A\neq \emptyset
A の集積点の集合を A^d とかいて、導集合と言います。

x\in AA の孤立点とは、x のある近くに、x 以外の A の点が
存在しないことをいいます。つまり
x のある近傍 U で、(U-x)\cap A= \emptyset

課題4-4
(X,\mathcal{O})を位相空間とする。A\subset Xとする。
(1) \bar{A}A^dAの孤立点からなることを示せ。
(2) X={\mathbb R}とし、\mathcal{O}を通常のユークリッド距離位相とする。{\mathbb Q}の閉包は{\mathbb R}であることを示せ。
(3) 上の問題は、位相を変えると\bar{{\mathbb Q}}={\mathbb Q}ともなることを示せ。

(1) x\in \bar{A} であることは、\forall Ux\in U に対して、
U\cap A\neq \emptyset であるものを言います。
上の孤立点と集積点の定義からすぐわかると思います。

(2) X が有理数全体とするとき、X の閉包とは、x\in U として U\cap X\neq \emptyset
となる点 x 全体です。
xX の閉包の元であることは、 X を包む任意の閉集合 Fx が含まれる
ということです。

F^c\neq \emptyset であると仮定します。
F が閉集合であることから、\forall y\in F^c に対して、y の開近傍 N が存在し、
N\cap F^c=\emptyset となります。
{\mathbb R} の任意の開集合において、必ず有理数が存在することを示すことができれば、
N\cap F^c=\emptyset に矛盾するので、F^c=\emptyset となります。
つまり、F={\mathbb R} となります。
ゆえに、X を包む任意の閉集合は、 {\mathbb R} となります。

上で不十分な部分を証明することで証明が完了します。

(3) {\mathbb Q} の閉包が {\mathbb Q} であるということは、{\mathbb Q}
閉集合となるような位相を入れてください。
同じことですが、無理数全体の集合が開集合であるように定義して下さい。

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