2018年1月30日火曜日

トポロジー入門演習(第14回)

[場所1E202(月曜日4限)]

HPに行く

今回は、

  • 小テスト
  • コンパクト化
についての内容でした。

小テストについての解答は、第15回に配るスライドにありますので
そちらを見てください。試験期間の日 2/5にも授業&小テストを行います。

最後の小テストですので頑張って挑んでください。

しかし、今回の小テストはあまりできはよくありませんでした。

コンパクト化
コンパクト化とは、位相空間 $X$ にいくつか点を付与してコンパクトにすることをいいます。
例えば、1点を付け加えてコンパクトにすることを1点コンパクト化といいます。

$(X,\mathcal{O})$ を位相空間とし、$X$ に属さない点を $a$ とし、$\alpha X=X\cup\{a\}$ とします。
このとき、$\alpha X$ に位相 $\mathcal{O}_{\alpha X}$ を次のように入れます。

$\mathcal{O}_{\alpha X}$ は $\alpha X$ のべき集合の部分集合で、
$U\in \mathcal{O}_{\alpha X}$ であるとは、以下を満たすもののことをいいます。
$a\not\in U$ の場合は、$U\in \mathcal{O}$ であること。
$a\in U$ の場合は、$X\setminus U$ は $X$ においてコンパクト
このようにして得られた位相、$(\alpha X,\mathcal{O}_{\alpha X})$ のことを
$X$ の1点コンパクト化といいます。

実際、1点コンパクト化 $\alpha X$ はコンパクト空間になります。
$\{U_\lambda|\lambda\in \Lambda\}$ を $\alpha X$ の開被覆
とします。このとき、$a\in U_\lambda$ を一つ選びます。
このとき、$X\setminus U_\lambda$ はコンパクトなので、$\{U_\lambda|\lambda\in \Lambda\}\setminus U_\lambda$
は $X\setminus U_\lambda$ の開被覆であり、その有限部分被覆 $\{U_{\lambda_1},\cdots, U_{\lambda_n}\}$ 
が存在して、$X\setminus U_\lambda\subset \cup_{i=1}^ nU_{\lambda_i}$
となります。よって $X=\cup_{i=1}^ nU_{\lambda_i}\cup U_{\lambda}$
が $\{\mathcal{U}_\lambda|\lambda\in \Lambda\}$ の有限部分被覆
になります。よって $\alpha X$ はコンパクト。

他にもコンパクト化の種類はありますが、ここではこれ以上は扱いません。

1点コンパクト化は、最も簡単でシンプルなコンパクト化で、
空間 $X$ のコンパクトでない部分を一点に凝縮したような形をしています。

なので、たとえば、${\mathbb R}$ の1点コンパクト化は、
${\mathbb R}$ の無限遠点で結んで円周のような形をしているはずです。
つまり、${\mathbb R}^2$ の中の単位円と同相になっていると思われます。

コンパクト化としての単位円

なので、今回の課題14-2はそれを実際やってみようということなのです。
この場合、$(0,1)$ は ${\mathbb R}$ と同相なので、有界領域 $(0,1)$ の方で
やってみます。

まずは、${\mathbb S}^1$ を単位円として、閉区間 $[0,1]$ の $\{0,1\}$ 同一視して
得られる等化空間として記述します。

$[0,1]/\{0,1\}$ を、$[0,1]$ に入る同値関係として
 $t\sim s$
$\Leftrightarrow$
$ t,s\in (0,1) $ において $t=s$、
もしくは $t,s\in \{0,1\}$
と定義します。この商集合を $[0,1]/\{0,1\}$ 上に、自然な射影
$h:[0,1]\to [0,1]/\{0,1\}$ からくる全射によって $h:[0,1]/\{0,1\}$ に商位相を入れます。
これを商空間といいました。とくに、$h$ は連続です。

14-2-1
$f(t)=(\cos t,\sin t)$ とし、$g:[0,1]/\{0,1\}\to {\mathbb S}^1$ をうまく定めて、
$f=g\circ h$ が成り立っていることを示してください。

14-2-2
この $g$ が連続であることを示しましょう。そのために、以前やった課題8-4-1
を使ってください。

14-2-3
$[0,1]$ はコンパクトであることは認めて、その像であることからコンパクトを
いいましょう。

14-2-4
${\mathbb S}^1$ はハウスドルフであることは、ハウスドルフ空間の直積空間は
ハウスドルフであること。任意の部分集合は相対位相に関してハウスドルフである
ことを使いましょう。

14-2-5
課題13-4-3を思い出しましょう。$X$ がコンパクト、$Y$ がハウスドルフのとき、
$f:X\to Y$ が連続全単射であれば....

14-2-6
$[0,1]/\{0,1\}$ が $(0,1)$ の一点コンパクト化になっていることを
言えば良いわけです。

まずは、写像 $\varphi:\alpha (0,1)=(0,1)\cup \{p\}\to [0,1]/\{0,1\}$ を作りましょう。
このとき、$\mathcal{O}_{\alpha(0,1)}=\mathcal{O}(h)$ であるこを示しましょう。

$\mathcal{O}_{\alpha(0,1)}$ は、$(0,1)$ の開集合になっているものか、
もしくは、$p\in U$ であって、$(0,1)\setminus U$ が $(0,1)$ においてコンパクトになっているものです。

前者は、すぐ $\mathcal{O}_{\alpha(0,1)}\subset \mathcal{O}(h)$ の性質を満たすことがわかります。
後者については、まず $U$ を、$U=((0,1)\setminus F)\cup \{p\}$ と表しておきます。
ここで、$F$ は $(0,1)$ でのあるコンパクト集合。

ここで、$\varphi$ によって、$U$ は、$((0,1)\setminus F)\cup \{[0]\}$ に写ります。
$F$ は、$(0,1)$ の部分集合で、$\varphi$ はこの領域において恒等写像です。

なので、同じ $F$ を用いました。また、$[0]$ は $0$ の属する $[0,1]/\{0,1\}$ の
同値類です。このとき、$((0,1)\setminus F)\cup \{[0]\}$ がこの商空間において開集合かどうかですが、
商空間が開集合かどうかは、自然な写像で引き戻して開集合になっているかどうかです。

ゆえに、$h^{-1}(((0,1)\setminus F)\cup\{[0]\})=((0,1)\setminus F)\cup\{0,1\}=[0,1]\setminus F$ であり、この補集合をとると、
$F\subset [0,1]$ が得られます。$F$ はコンパクト空間の中のコンパクト集合なので、閉集合。
ゆえに、$h^{-1}(((0,1)\setminus F)\cup\{[0]\})$ は開集合なので、$((0,1)\setminus F)\cup\{[0]\}$ は開集合。

これで、$(\alpha (0,1),\mathcal{O}_{\alpha(0,1)})\to ([0,1]/\{0,1\},\mathcal{O}(h))$ が開写像である(つまり、$\mathcal{O}_{\alpha(0,1)}\subset \mathcal{O}(h)$ )ことがわかりました。

あとは、逆も同じように成り立つことをいうか、再び、13-4-3を使うかして同相を示しましょう。

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